
バランスボールを使った筋トレをこれから始めようと思う人も、すでに取り組んでいる人もバランスボールの特性を理解しトレーニングに活かすことが重要です。
バランスボールは高齢者の方には特におすすめなエクササイズグッズの一つ。
もし皆さんが普通の筋トレでは単調で飽きてしまう…
最近体力がなくなったのか、身体がよろける…
バランスボールを使ってみたいけどどうやって使うのかわからない…
そんな悩みを持っている方にはバランスボールを使った筋トレを始めてみるといいかもしれません。
もちろんごく一般的な筋トレも効果的ですし、素晴らしいものです。筋力を向上させ、いつまでも若々しく歩く、足が軽く感じ歩行スピードがアップしてつい歩きすぎる。
そんな効果をも生み出してくれる筋トレは誰もが取り組むべきもの。しかし単調でつまらない。効果はあるのはわかるけど続かない…そんな時に一工夫してバランスボールを使った筋トレにチェンジしてみるといいでしょう。
名前の通りバランス力を高めると同時に筋力もUPしてしまう優れものです。今回はそんなバランスボールを使った筋トレを紹介します。
目次
バランスボールはカラダにどういいの?
バランスボールが登場した由来としては病院や施設でのリハビリ道具として作られたことが始まりです。
バランスボールはダイエット効果が高いと言われたり、体幹強化に役立つということで普及しました。また会社では椅子替わりにバランスボールを導入することで社員の健康を見直す目的があったりと多種に及びます。
バランスボールを使った筋トレが高齢者の方にどのような効果が得られるのかを紹介します。また筋トレ効果だけでなくリハビリやメンテナンス効果もあることを理解しておきましょう。
①筋肉をほぐすことができる
バランスボールの上に座りゆらゆらと前後にうごいたり、左右に動いたりするだけで骨盤周りの筋肉がほぐれます。
ボールの上に座っていると不安定な状態のため全身の筋肉がバランスを取ろうとします。すると筋肉が総動員し、徐々にほぐれてくるのですね。
普通筋肉をほぐすというとマッサージや、ストレッチをイメージしますがバランスボールによって筋肉をほぐすことは十分可能です。自分で動くのが苦手な方はバランスボールをもっておくと便利でしょう。
②姿勢のゆがみを整える
バランスボールの上に座ることで骨盤の前後・左右の動きが出やすくなるので姿勢の改善に繋がります。
骨盤は姿勢に関して重要な要素があり、骨盤が前傾したり後傾したりすると猫背になり肩こりや腰痛を発症するのです。
そして上半身と下半身を繋ぐ位置にあるため、バランスボールに座るだけで骨盤周りの筋肉がほぐれ、自然と姿勢のゆがみが改善されてきます。
高齢者の方は姿勢が崩れやすいことがあるのでバランスボールを使ってトレーニングすると必然的にゆがみが改善されてきます。すると姿勢が整い腰痛や肩こり、背中の痛みとは無縁になるのです。
バランス感覚の向上
高齢者の方にも多い平衡感覚の欠如。加齢とともにバランスをとることが難しくなりますが、後に紹介する筋トレ方法を実践するだけで体幹が鍛えられ、平衡感覚の能力向上にも繋がるのです。
平行感覚は耳が司りますが、バランスを崩したときに状態を立て直すのは筋肉です。
バランスボールは不安定な状態で行うためにより不安定な体制に強くなるのです。
④筋力向上
バランスボールを用いたエクササイズを行うことで筋力アップが見込めます。実際にバランスボールエクササイズは50を超える種目があり、使い方のバリエーションが豊富。その中でトレーニング目的としてお腹や、お尻、脚の筋肉をつけることができます。
高齢者の方でも筋力の向上は必ず行いたいですよね。これからの健康を左右するのはどれだけ筋力がついているか?とも言えます。
⑤腰痛を緩和
腰痛の原因となる体のゆがみを調整するだけでなく、腰を守る体幹のインナーマッスルを鍛えることができるので、腰回りをコルセットのように守ってくれる効果が期待できます。
腰痛は硬くなった筋肉や弱くなった筋肉が原因で発症します。バランスボールを使うことで鍛えら、筋肉そのものの柔軟性が向上します。
姿勢の崩れにおいても腰痛は発生しますが、筋肉が弱くなったり、硬くなったりすることでも痛みは発生するということですね。
⑥体幹の筋力アップ
前述しましたがバランスボールを活用することで、体が姿勢を保つため体幹が働きやすくなります。主に腹筋、背筋、インナーマッスルと呼ばれる筋肉が鍛えられ体幹力が向上します。
高齢者の方は体幹が弱くなり姿勢がゆがみがちです。筋トレして同時に体幹も鍛えてしまいましょう。
体幹が鍛えられると基礎代謝が向上し、毎日が快適でエネルギッシュな身体になります。また疲労回復にも効果があるため疲れやすい、体力の低下を感じる方はトライしていくことをおすすめします。
⑦楽しくエクササイズができる
単調な筋トレとは違いバランスボールは座ってるだけでバランス感覚を鍛えるので、ある意味不安定です。
そのちょっとした不安定さが緊張状態を作り集中力を増大させ、気が付いたときには楽しんでエクササイズやストレッチができています!どうせ鍛えるなら楽しくなくっちゃ続かないですからね。
バランスボールは身体機能を高める
バランスボールでの筋トレはリハビリにも効果的なのかをみていくことにしましょう。
特にリハビリとなるうえで重要なのは身体機能の向上です。高齢者の方の多くは身体機能低下に悩まされることが多いですよね。
筋肉をつけることはもちろん日常生活で活用できるリハビリ効果を紹介します。
歩行機能を高める
歩行機能の向上はバランスボールで培うことができます。
歩行の基本はかかとで着地し、つま先で蹴りだすことですよね。この動作の間に存在する足が地面から離れているときにバランスを崩すことがあります。
転倒は何かの障害につまづいたりすることが多いですが、何も障害がなくとも転倒しそうになった経験は誰でもあるでしょう。
これは地面から足が離れた際のバランス感覚の低下によるものです。バランスボールを使ったエクササイズは不安定さがあるため歩行に使われる筋力を向上するのにとても役に立ちます。
関節可動域を高める
関節可動域というのは、身体の柔軟性にも関連しています。
関節可動域の向上は日常において動きをスムーズにし、痛みをなくします。腰痛予防になることは前述した通りですが、例えば膝の痛みも含まれてきますよね。
バランスボールを使うことでより不安定な姿勢で行うからこそ様々な体制に適応するのですね。結果的に機能的で柔軟なカラダを手に入れることができます。
ストレッチで便秘に困らないカラダへ
ストレッチ効果はバランスボールエクササイズの中で応用できます。
バランスボールはその名の通りボールですから少し柔らかく、弾力性がありますね。
例えばバランスボールの上にお腹を置いて力を抜いてあげましょう。すると背中が丸まって背中全体の筋肉がほぐれます。逆もしかり。お腹を伸ばしたいときは背中をボールの上にあてて力を抜きます。
お腹を定期的に伸ばすことで腸内筋が緩み便秘を解消することにも繋がります。便秘は高齢者の方でも多いのではないでしょうか?
高齢者の方はこんなバランスボールの使い方を
高齢者の方はいかに安全にできるか?がポイントになります。せっかくのエクササイズでケガをしてしまっては意味がありません。
一般の方の使い方
・ 座った姿勢・立った姿勢・ 仰向け姿勢・ うつ伏せ姿勢・ 四つ這い姿勢・ 横向き姿勢・上に乗る・立つ姿勢
一般の方はまだ筋力が高齢者の方に比べて高いため、多少不安定度が高いものに取り組んでも問題はありません。
高齢者の方の使い方
・座った姿勢・仰向け姿勢・うつぶせ姿勢・四つん這い姿勢
これら四つの姿勢を意識していきましょう。一般の方とは筋力も骨の頑丈さも加齢とともに変わります。慣れてくれば徐々に挑戦してもいいでしょう。初めのうちは無理は禁物ですね。
高齢者の方におすすめなサイズとは?
高齢者の方におすすめなサイズというのもあります。
サイズを間違えると小さすぎたり、または大きくて使いにくいなどの問題が発生します。
身長に合わせて使うことが一般的なのでここではよく高齢者のかたで使われているバランスボールを紹介します。
小柄な女性は55cmのバランスボール
55cmは身長140-155cmの方におすすめです。
小柄な女性に最適なサイズになります。おそらく高齢者の方でも女性が多く使うサイズですね。
各メーカー、できるだけ適正サイズの幅を広く設定したがりますので、中には140-170cmまで!みたいな誰でも使えます感がにじみ出た商品もあります。
確かにバランスボールをどのような用途に使用するかによってサイズ選びも変わってくるものですが、スタンダードな種目だと、55センチのバランスボールは身長140-155センチの方、主に小柄な女性におすすめです。
標準体型に最適な65cmバランスボール
65センチのバランスボールは、身長155~170cmの方におすすめです。
男女共に、需要の多い大きさと言えます。
実はバランスボールを使った筋トレやダイエットエクササイズは8割以上の需要を女性が占めています。
そのためバランスボールのサイズも女性を意識した設定になっています。
男性からすれば、真ん中の大きさでも170センチまでなの?と思いがちですが、女性の平均身長で考えれば最適なサイズ設定です。
使い方によっては身長のある方でも65センチで十分な場合もありますが、総合的には170センチくらいまでが適正サイズです。
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170cm以上の男性におすすめ 75cmのバランスボール
ホームセンターによって55-65cmまでしか置いていないところもありますが、身長が170cm以上ある場合は75センチのバランスボールをおすすめします。
身長170-185cmに対応します。
65cmも持っていまして、うつ伏せになっておこなうトレーニングは65cmの方が腹部の圧迫は少なく床に手をしっかり付けられるためエクササイズをおこないやすいのですが、それ以外の運動に関しては断然75センチのバランスボールが使いやすかったです。
上に座るエクササイズは小さ過ぎると腰の位置も低くなり、体重が腰にかかり過ぎてしまうため、腰痛を発症することがあるのでおすすめしません。
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高齢者の方におすすめなバランスボール筋トレ方法
動画で学ぶお腹トレーニング
初級編バランスボールトレーニング
まずはバランスボールが初めてという方は座ることから始めていきましょう。
バランスボールは不安定なボールですが、ゆっくり座って足を上げたり、身体をひねったりしてみるとなんとなく感覚がわかってきます。
初心者の方で苦手意識のある方は多いでしょう。
画像のように座って、姿勢を整えてみたり、前で手を組んでみたりと色々な動きをしてみてください。
そこから次のトレーニングに移っても遅くないですよ。
バランスボールで行う腕トレーニング
続いて腕のトレーニングをしていきます。これはバランスボールを利用して、身体を腕と不安定なバランスボールで支えることで、腕に効果的です。
腕を強化することで肩回りの痛みの軽減や予防、または単純に筋力向上につながるため日々の生活が快適になるでしょう。
1 バランスボールの上に両足を乗せます
2 身体を水平にし両腕は肩幅に広げます
3 その状態でキープすること20秒を2セットしましょう
4 できる方はそのまま腕立て伏せを行うのも良いでしょう
5 腕立て伏せをする場合は肘が外に開くようにしましょう
猫背を整えるトレーニング
続いては背筋トレーニングです。
バランスボールを使うことでバランスを取りながら背筋を行うためいつもの背筋とは一味違う感覚を得ることができるでしょう。不安定な状態は身体のインナーマッスルを使うので体幹強化にもなります。
背筋を強化することで背中の痛み軽減、予防、猫背の方にも効果的であると言えます。
背筋は背筋をまっすぐにキープしておくための重要な筋肉です。必ず取り入れていきましょう。
またこの姿勢で力をぬいてあげると背中が丸まりストレッチ効果としても使えます。
1 バランスボールの上にお腹があたるようにします
2 両足は閉じた状態で膝を伸ばして着地しておきます
3 両手を頭の後ろにまわし、その状態から状態を反らします
4 大きく反らす必要はありません、少し反らしてまた戻すを繰り返します
5 20回×2セット~3セット行いましょう
姿勢を整えるトレーニング
続いても体幹トレーニングをご紹介します。体幹は腹筋、背筋がメインとなります。高齢者の方の姿勢の崩れを予防し、基礎代謝を向上させる効果があるので、肥満や太り気味の人にも良いエクササイズになると言えます。
1 バランスボールの上に両腕を乗せます
2 両足は膝を伸ばした状態で身体をまっすぐにします
3 顔はやや上にし、5メートル先を見るような状態にします
4 そこで20秒キープ×2セット行いましょう
5 途中でバランスを崩しそうになってもお腹に力を入れ続けることで安定します
ぽっこりお腹解消トレーニング
続いてぽっこりお腹を解消する腹筋トレーニングです。
バランスボールは上体を倒すとボールが凹むので、ストレッチがとても効きます。すると通常の腹筋よりも効果の高いトレーニングができます。
ストレッチというのは倒した時に腹筋の伸び率が上がることですね。筋トレの基本はいかに筋肉を伸ばして、いかに筋肉を縮めるか?です。この可動域が広ければ広いほど効果は高くなります。
1 バランスボールの上に浅く座ります
2 両手は頭の後ろへ
3 両足でしっかり体制を整えます
4 ゆっくり上体を倒す、起こすを繰り返します
5 20回×2セット行いましょう
6 呼吸を忘れずに一回一回集中していきましょう
歩行機能を高めるトレーニング
続いてヒップアップトレーニングです。
バランスボールの上に両足を乗せた状態でお尻を上げていくというトレーニングです。
なかなか最初は難しいですがコツをつかむと意外と皆さんも簡単にできると思います。高齢者の方がヒップアップトレーニングをすることでお尻の筋肉が強化され、お尻が痛い方はもちろん、脚力強化になるので歩行機能回復に繋がります。
1 仰向けになります
2 バランスボールの上に両足を乗せます
3 そこからお尻を上に上げます
4 2秒かけてあげて、2秒かけて下ろします
5 10回×2セット行いましょう
若返りバランスボールトレーニング
これは上級者向けのトレーニングになります。上級者になるとバランスボールに片足を置き、ランジというトレーニングができるようになります。
片足でバランスをとるためしっかりトレーニングを積んでいない人は簡単にバランスを崩してしまいます。慣れてきて挑戦できそうな方はぜひトライしてみてください。
このトレーニングが当たり前のようにできると確実に脚力が強化され全身の体幹力アップにもつながるので10歳は若返りますね。
1 バランスボールの上に片足を乗せます
2 片足を前に出します
3 両手は前に出しゆっくり腰を落としていきます
4 10回×2セット
5 反対側も同様に行いましょう
上級編バランスボールの上に立つ
バランスボールの上に立って身体を安定させます。
これはスーパー上級者なのでこんなやり方もありますよということで終わりにしますね。ここまでできる高齢者の方はみたことありません。
是非一度みてみたいものですが相当な努力とトレ―ニングが必要になりますので、できそうな方は是非やってみましょう。ポイントはバランスボールの中心に立つこと、そして自分の重心を真ん中にすることですね。
院長のつぶやき
バランスボールトレーニングはやってみると意外と簡単にできたりするものです。いつもの筋トレに飽きてしまった方や、少し刺激を変えたい方にはオススメです。
ただしやったことのない人からすると最初は難しく感じることもありますが、できるものから徐々にトライしていきましょう。
人間の身体は慣れないものに慣れるという習性があることからバランスボールも同じく最初はできなくてもやっていくうちにできてくるものです。私のお客様もそうでした。
高齢者の方はバランス能力の向上は必須項目であると言えます。転倒予防、身体の機能回復に繋がります。介護問題は重要ですので寝たきりにならないよう日頃から鍛えておきましょう。
また運動初心者の方でもバランスボールトレーニングから始められてもいいでしょう。体幹とバランスと筋力を鍛えることでこれからの健康に投資していきましょう。
皆さんの健康を心から応援しています。